つぶやくふたり

talk about housing

S:こんにちは。今日はいつもとは趣向を変えて、僕が亜紀さんに質問する形で「海外製家電ってどうなの?」という話題について話していきたいと思います。
僕はあんまり家事をしないので、、実はわからないことも多いのです(笑)。
その辺りを亜紀さんの経験に基づいてお話してもらおうかなーと。特にプランニングにも影響する大きな家電である食洗機と洗濯機について掘り下げようと思ってます。

A:はい、よろしくお願いします。

私の食洗機遍歴は20年ぐらいで、日本製食洗機2台、海外製食洗機2台を使っています。実家で母や祖母の手伝いをしていた頃から、食器を洗うという家事が苦手でして、、。自分の台所を持ったら、絶対に皿は洗わないと決めていました。
最初に買った日本メーカーの食洗機は、キッチンの作業台の上に置くタイプで、何度か引っ越したけれどその都度水栓を工事して設置してきました。
その後、鎌倉でマンションを買った際に海外製の大型食洗機をキッチンに入れて10年使い、今住んでいる一軒家でもまた同じ大型食洗機を入れました。

食洗機のない生活は、私には考えられないくらいお世話になってきましたね。私が手で洗うのは作家ものの大事なお皿くらいです。

S:使っている間に食洗機は壊れたりしましたか?

A:日本製のものは引越しのタイミングで買い替えたりして5−6年しか使わなかったので、壊れたことはなかったですね。海外製のはミーレだったのですが、10年使って一度だけ基盤が壊れたという不具合が出て、基盤を取り替える修理をしました。メンテナンスの方はすぐ来てくれたので、不便は感じなかったです。

S:日本製と海外製、使って感じる違いって何ですか?

A:日本製の食洗機は、食器を洗うお母さんを機械にしたって感じがします。毎食ごとにササっと食器を洗うベテラン主婦みたいな。海外製はマシーンとして考えられているような気がしています。容量も大きくて3−4人家族なら2食分の食器と鍋などが入るくらいの余裕があります。

S:2食分の食器を用意しておかないといけないんですね。

A:そうですね、ミニマリストだと食器が足りなくなるかもしれません。
朝ご飯と夜ご飯の食器を入れて朝には洗い終わっているようなイメージですね。

海外製で何よりもありがたいのは調理器具を入れられるところかなと思います。特にお菓子を作る時に出るバターのついたボールを洗ってくれるから、お菓子を作ろう!と思える気がします。
日本の食洗機は米粒などのでんぷん質を落とすように、海外製のはソースなどの油脂を落とすように作られていると言われていますので、お菓子の汚れは得意なんですよね。

S:ほー、なるほどねえ。食洗機のこうなってくれたら良いのにというような点はありますか?

A:少し前の海外製食洗機は平皿をたくさん洗う設定で洗いカゴが作られていて、日本人がよく使うお茶碗とか小鉢とかが入れにくいなというのはあったのですけれど、最近のミーレはそのあたりが改善されて来ていますね。中国などアジアの人も食洗機を使うようになってきて、アジアの食文化に対応した作りになってきてるんでしょうね。

S:そうか、油を使った料理が多い中国などでは重宝されそうですね。
でも、海外製食洗機はスペースが結構必要ですよね、あまり小さくキッチンを作りすぎると食洗機を入れにくい?

A:45センチと60センチの幅がありますけど、海外製だと60センチ幅が主流です。場所は取りますね、その分の収納スペースは減ります。(忙しいDINKSや少人数の家族向けには45センチ幅の食洗機も良いなと思います。価格もリーズナブルでファースト食洗機としてもおススメ。)

S:食洗機の中に食器を入れっぱなしというのはありですか?

A:食洗機には食器を洗ってもらいたいから、入れっぱなしということはないと思いますよ。あ、その話の流れで言うと、うちで使っている海外製食洗機は強制的に乾燥させるのではなく、余熱で乾燥させるパターンなので、洗い終わってすぐには少し水滴などがついていることがあります。何となくそれを直ぐ食器棚にしまいたくないな、という感じ。数の多い食器を自然乾燥させるためにも、食洗機の食器を一時的に置いておく場所はあったほうが便利かな。

我が家がキッチンの棚をオープンにしたのは、一時置いておく行為も簡略化して、若干水滴がついた食器も気にせずどんどん片付けたかったからというのはあります。

S:そこの動作が流れるようにしたかったんですね。

A:そうですね。とにかく毎日のことですから、どれだけ楽できるか必死で考えますねえ。

S:今、食洗機を導入するかどうかで迷われている方がいたら何と言いますか?

A:ある程度の家族の人数がいて、スペースと金額に余裕があれば大型の食洗機を入れることをお勧めします。心の余裕ができます。余裕を買う、ってことなのかな。その余裕を、自分のことだったり、お菓子をつくったりと、家族のために使えると思うんです。

S:ありがとうございます。では次は洗濯機!
僕は干してあるものを取り込むくらいしかしないのですけれど、、。

A:笑。私の洗濯機遍歴は、国産ドラム式洗濯乾燥機が2台、あと、海外製ドラム式洗濯乾燥機も2台使ったことあります。そして今は国産の乾燥機能なしの縦型洗濯機になってます。洗濯機は難しい、解がわからないというか無いというか。家族の構成とか状況によってかなり変わりますよね。

夫婦二人で共働きの時はドラム式でしたが、2日に1回夜回せば良いぐらいでしたし、赤ちゃんの小さな肌着が増えたくらいでは洗濯の量はそんなに変わらなかったです。
今、子供たちは全員10代。本当に量が半端じゃなくて、一番たくさん洗えるのを探したら12キロの洗濯物が洗える縦型に行きつきました。多分、このサイズ感のドラム式の洗濯機は無いんじゃないかな?

12キロに買い換える直前は、10キロのドラム式でしたが、急ぎの時は容量をオーバーしてるのを無視して洗い、普段は色物とか素材別に細かく分けて容量を減らして洗ってましたね。

S:えー、それめっちゃ大変じゃないですか?

A:そうなんです。1日中洗濯機まわっているなあという感じ。今の家ではその家事から解放されたくて大きな洗濯機を導入して、外干しで一気に乾かすという方法にしました。

S:外干しができる環境だから縦型洗濯機を選んだというのもありますね?外干しはどうですか?

A:外干しができる環境、それはそうですね。
実は実家を出てからまともに外干しをしたのが初めてでして、純粋に楽しんでます。

S:楽しんでる?!どういうことですか?室内干しとは違うんですね?

A:外干しは花粉やPM2.5がつくなど弊害ばかりが言われますが、浴室乾燥で室内干しをしていると、容量もあるので乾きムラが多くて、、、。ムラにならないように位置を入れ替えたりしていつも洗濯物のことを考えていました。外干しだと、朝干して、夕方に取り込むときに良い匂いがして全部綺麗に乾いている!ああ、幸せだ〜と思う瞬間ですね。

S:なるほどねえ、外干しは雨の心配などありますけど、それも無くなればなお良いんでしょうね。

A:広い屋根付きスペースで、日差しも適度に入ってくるようなところだと最高ですね。今、天気予報がかなり精度を上げていて、洗濯情報などもきちんと伝えてくれるので、それを信じつつ干してます。今のところは、雨に降られて洗濯物がびしょ濡れみたいな経験はないです。

S:ふむふむ、ドラム式と縦型洗濯機って何が違うんですか?

A:水を使う量は違うと聞きますよね。ドラム式の方が使う水は少ないそうです。縦型はたくさん水を使う分、何となく汚れ落ちも良い気がします。洗剤の匂いとかがほとんど残っていないような。あとは、ドラム式は膝をついて中のものを出したりしていたので、縦型の方が動きが少なくて済むから楽だなとは感じています。
あとは洗いはじめなら洗濯物を追加できるとか、笑。

S:ああ、それ僕が奥さんにもうダメーと言われるやつですね。海外製の縦型の洗濯機ってあるんですか?

A:日本で売られているヨーロッパメーカーのものでは見た事はないですね。海外は水が貴重なので洗濯の概念が違うと聞いたことはあります。洗濯機もいかに少ない水で綺麗に洗うかということを基本に考えられているようです。あとは、湿度が低いから洗濯も日本人みたいに毎日はしなくても大丈夫とか、、、本当かな?

S:そうか、水の問題は結構違いますよね。

A:水の軟水、鉱水の問題からなのか、洗濯自体が優雅な行為なのかちょっとわからないのですが、海外の洗濯機はすごく細かくモードが分かれていますね。これだけ小分けして洗ったら綺麗になるだろうとは思いますが、洗濯ばかりしてればいいわけじゃないので、、私は日本製縦型で一気に洗い、干す、取り込む、以上で満足しています。(ちなみに私は洗濯物は畳みません、その話はまたいつか。)

S:わかりました。先ほどの部屋干し、外干しの話に戻るのですけれど、部屋干しの良い点って何ですか?

A:部屋干しは時間を気にしないで洗濯できるっていうことが一番のメリットですよね。外で仕事しているとか、外出時間が長い人にはいいですよね。

S:最近お客様に聞くと、夜洗って、干すか乾燥機にかけて、朝取り込むというスタイルの人も多いですよね。そうなるとパントリーというか洗濯室が必要になってくる。

A:夜とはいえ、リビングで室内干しを始めてしまうと空間が落ち着かなくなりますよね。できたら何かと兼用でもいいので洗濯室は欲しいですね。特にそれがキッチンに近いといいなあ、と私は思います。

S:ふーむ。それはなぜですか?

A:洗濯をするタイミングとキッチンにいるタイミングが、私はほぼ同じなんですよね。いつも料理しながら洗濯して干してます。私が基本的にいくつかの家事を並行して行う「ながら家事」をするタイプなのでそう思うのかもしれません。

S:うーん、プランニングする者としては、洗濯機をお風呂場の近くに置くか、キッチンの近くに置くか、物干し場の近くに置くかという悩ましい問題が出てきますね。

A:そうですよねえ、私もこれはいつも考えるんですけれど、悩ましいです。感覚的には洗濯機がキッチンの近くにあって、さらに室内干しスペースもその近くにあるのが一番使いやすいかな。

S:なるほど、脱衣場近くよりキッチン近くなんですね。脱いだものをぽいっと入れられるから脱衣場近くかなあと、思ったりしがちなんですけれど。

A:うーん、洗濯物って洗濯機に入れる前に、分類するという作業があるんですよねえ。これが結構厄介で、夫にとってのオシャレ着が私にとっては普通の服だった、みたいなことがあって、人によって洗濯機で洗いたいモードが違います。
トラブルを回避するためには、自分の服は自分で分類するのがベスト。となると3つほどカゴが必要になってしまうので、脱衣場にそのカゴをおくと狭くなるんです。

S:確かに、スペースも必要になってきますね。

A:あとは個人的にお風呂場では洗濯機を見たくないです。

S:お風呂に入るという一連の行為の中で、洗濯機があるのは興ざめだと、そういうことですね?

A:そうです、せっかくリラックスするためのお風呂なのに洗濯のことは考えたくないですし、お風呂に入る前に洋服を洗濯機に入れるみたいな行為もなんか生活感溢れすぎていて興ざめなんですよね、、、便利なんでしょうけど、これはあくまで私の意見ですけれど。

S:うーん、なるほどねえ。まだまだ話は尽きないですが、今日はお時間も来ましたので、この辺で、、、。

皆さん生活の仕方でいろんなパターンがあるのですけれど、家づくりでもこういう話って前もってしておいた方がいいのだと思います。

A:そうですね。今日は私たちの理解も深まったと思いますね。ありがとうございました。

海外製家電でもう一つコラム「海外製家電ってどうなんだろう?part2~友人と海外製家電と家事について話をしました」を書いてます。こちらも併せてお読みください。

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